前回の記事では、2011年の終わりまで、アブラハムの英語遍歴について書いていました。この記事では、2012年以降、留学生活~帰国までの遍歴についてご紹介します。
前回の記事はこちら
※アイキャッチ画像は留学先の街の景色です。懐かしい。
2012年(20歳)
その後も何度かTOEFLのテストを受けましたが、最終的には78点が最高スコアで、留学派遣生に決定しました。この時期はアルバムの制作も同時並行で行っていたので、めちゃくちゃ忙しく、英語どころじゃない時期でした。アルバムが完成すると、その後はライブも月1~2回のペースで行っていたので、ある意味充実していた時期でもあります。
この時期に、 気分転換にTOEICを受けてみようと決心し、全く勉強をせず受験してみました。実はこの時が初めてのTOEICテストでした。英語をこなす力がかなりついていたおかげで、時間内に終わらせることはできましたが、逆に、TOEIC特有の、重箱の隅をついてくる問題に対しては全く歯が立ちませんでした。
TOEIC 790点 (3月)
リーディングは文法が、リスニングは短文のところの点数が著しく低かったです。それは今も変わっていないですが…逆に、リーディング、リスニングともに、後半のパートは9割近い正答率でしたので、そこは自信につながりました。
スウェーデンへ留学 (8月~翌年6月)
念願かなって、ついにスウェーデンへ。選択肢としては、他にアメリカやオーストラリアもあったのですが、やはりメタルの本場、ヨーロッパ、ひいては北欧の地への思いが強く、1年かけてメタルを聴きまくってやるぞ、という意気込みで乗り込みました。ちなみに、北欧諸国ではほぼ全員が英語を話すことができるので、英語しか話せなくても全く問題なく生活をすることができます。
実際は、英語のレベルの違いに、だいぶくじけました。日本人は4人しかおらず、外国人は皆英語がめちゃくちゃうまかったので、話についていけないことばかりでした。ビジネススクールへの交換留学だったため、授業は全て専門的なものばかりでした。特に日本の大学と違うことは、下の3つでした。
- 全ての授業にグループワークがある
- 全ての授業でプレゼンがある
- ほぼ全ての授業でレポートと筆記試験(論述)がある
授業数が多くなかったことがせめてもの救いでしたが、正直、海外の大学ってこんな勉強しなければならないのか…と感じました。1つの授業でテキストの他に、平均して3本くらいは論文も読んでました。グループでのレポートだと15ページ以上の論文形式のものが求められ(理論の説明とか、データを引っ張って来て検証したりとか)、プレゼンには10~15分くらいの時間が与えられました。
正直、これじゃまずい…と思って、大学の図書館で講義に関する勉強をし、家に帰っても毎日英語の勉強をしていました。日本からは参考書を持って行ってなかったので、主にインターネット上にあるものを使って勉強していました。
BBC Learning English
http://www.bbc.co.uk/learningenglish/
British Council
http://www.britishcouncil.org/
http://learnenglish.britishcouncil.org/en/
イギリス英語のリソースばっかりですが、スクリプトも入手できる上記のサイトは、本当に役立ちました。
あとは、勉強したくねー、って思った時には、海外ドラマを見るようにしていました。なるべくおもしろいやつをと思い、当時めちゃくちゃ流行っていたドラマ、「The Big Bang Theory」をみることにしました。マニアックな話なので英語自体はあまり勉強になりませんでしたが、英語のノリを知ることができます。当時留学していた日本人は全員なにかしら見てました。女の子は「How I Met Your Mother」を見ていましたし、ベタに「Friends」を見ていた友人もいました。多分そっちの方が英語の勉強にはなります。
※これらは実際にはシットコムというジャンルで、1話30分弱の短めのものになっています。ドラマだと1時間になり、しかも話が続いているので、なかなか見続けるのは難しいですが、シットコムは基本的には1話で話が完結するので、途中飛ばしても楽しめるのもいいところです。
前半のセメスターは本当に苦しみました。テスト前になると、休みを返上して毎日勉強して、プレゼン等の不足分をレポートと筆記試験で補う、という感じでした。
なんとかセメスターも終わり、長い冬休みがやってきました。休みは1ヶ月以上あったので、勉強のことは完全に忘れてヨーロッパを楽しむことができました。僕は29泊30日のヨーロッパ大旅行を敢行し、なんと10ヶ国も廻りました。貧乏学生だったので、バックパック1つでLCC(格安航空)とバスを乗り継ぎ、相部屋のホステルに泊まり、街中を歩き回るだけの旅行でしたが、若いうちにしかできない旅行だなぁ、ということをしみじみと感じながら、とても充実した1ヶ月となりました。
この経験を通じて、だいぶ逞しくなったなぁ、と思うし、英語も上達したなぁ、というのが感想です。ヨーロッパ人とも抵抗なく話せるようになりましたし、何を言ってるかはある程度分かるようになってきていました。1人でなんとかするというのは、とても大きなことですね。
2013年 (21歳)
成長を実感しながら、新しいセメスターを迎えました。授業が始まっても、なんとかついていけるようになりましたし、ヨーロッパ人の友達もそこそこ出来るようになりました。アジア人の中では、自分の英語力が劣っているとは感じなくなりました。日本人はシンガポール人と仲が良かったので、シンガポール人の友達と一緒にいることが多かったです。彼らは公用語が英語なので、僕の知らない単語とか言い回しとかをたくさん知っていて、とても勉強になりました。やっぱりネイティブの人と一緒にいるのはかなりのメリットがあります。
継続して英語の勉強も続けていました。この頃から、シャドーイングを負担だと感じることが減ってきて、1度聞いただけで全体の意味は分かるし、2~3回繰り返すだけでほぼ完全にシャドーイングすることができるようになっていました。
ちょっとBig Bang Theoryに飽きていたので、1時間もののドラマに手を出したり、かなり難しい内容もあるスピーチサイト、TEDもよく観るようになりました(このフレーズかっこいいな、と思ったら口で真似していました)。
TED
「The O.C」というドラマを見ていました。もう10年くらい前のドラマになりますが、カリフォルニアのティーンズの話で、主演のミーシャ・バートンが信じられないくらい美人です。今は見る影もないですが…笑
帰国、そして就活へ
帰国すると、休む間もなく就活が始まりました。2015年からは就活が後ろ倒しになって、面接は7月以降になるため、留学しても少しの遅れで済みますが、僕の年(2013年)は4月からスタートしていたので、帰国した頃には大学の友人は全員就職先が決まっている…というかなり苦しい状況でした。
6月末には、留学経験者や帰国子女向けに絞った説明会が2つ開催されました。
マイナビ国際派就職
CFN 東京サマーキャリアフォーラム
http://www.careerforum.net/?lang=J
ここでなんとか決めたい…と思っていましたが、結局お盆明けまでかかってしまいました。これでもまだいい方で、大学の同級生で、4年の夏に帰国した人が5人以上いましたが、結局就職できたのは僕1人だけでした(就職先を選ばなかったというのも一因ですが)。
就活のために2ヶ月程英語から離れていました。その間、TOEICとTOEFL iBTを受けましたが、準備不足というのもあって、思っていたほどは点数が伸びませんでした。
TOEFL iBT 88点 (7月)
TOEIC 885点 (8月)
TOEFLは、本当に対策をせずに受験したため、傾向とか問題の解き方も忘れていて、かなり悪かったです(90点は超えると思っていました)。一方TOEICは、初めて受ける人のための問題集を買ったおかげで、人並の点数は取れました。
最後の大学生活、そして卒論
大学生活も残すところ1学期となり、残すは卒論のみ…という状況でしたが、僕は大学を思いっきり活用することにしました。苦しかった留学の副産物として、なぜか勉強するのが好きになってしまったりと、かなり積極的な人間に生まれ変わっていました。主に以下のことをやっていました。
- 留学生のチューターをやる
- 英語の授業(日本文化、ジャーナリズム)をとる
- 国際交流サークルに顔を出す
留学生と仲良くしよう!と思って、学内のそういう場に顔を出すようにしました。学内に英語を話せる日本人がそうたくさんいるわけではないので、日本人からも留学生からもとても重宝されましたし、4年後期にもなって、必要でもない講義を受けていたので、先生とも仲良くなることができました。
横浜にある英会話カフェで、スタッフ兼講師として半年間アルバイトもしました。同僚が外国人で、仕事のやりとりは英語という、とても貴重な経験をしました。一方で、講師として生徒に教えることもあったので、正しい英語を使う、ということをとても意識する必要があり、参考書を読んだり、英会話カフェにある独自のメソッドを使って勉強したりと、ここでも自分の英語力の向上を実感することができました。
詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
参考記事 僕が英会話カフェで学んだ5つのこと
そして、大学生と言えば卒論です。僕はグローバリゼーションを学ぶゼミに所属していて、卒論は英語で書くことが義務付けられていました。ここで再び英語の論文に触れる機会がありました。卒論はレポートのようにはいかないので、それこそ引用の数も違いますし、かなりの文献に触れましたし、ルールも厳しいので、かなり多くのことに気を遣って書いていました。唯一の救いは、文化論的な内容だったため、データや統計を用いる必要がなかったことでしょうか…笑
そんなこんながあり、苦しいながらも充実していた留学先での生活、そして日本に帰って来てからの大学生活のお話でした。英語を勉強するだけでなく、英語を使って他の勉強する、というところに重点が移ってきた時期とでもいいましょうか。
少しでも勉強の参考になれば幸いです。
Pt.3はこちらです。
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