the heart of the matter / Triosphere

the heart of the matter / triosphere

 

2015年最初のレビューは、激ウマ女性ボーカルバンドの新譜から。

 

Album: the heart of the matter

Band: Triosphere

Year: 2014

Country: Norway

Genre: プログレッシブ・メタル

 

Track list

1. My Fortress
2. Steal Away the Light
3. The Sentinel
4. Breathless
5. Departure
6. The Heart's Dominion
7. As I call
8. Relentless
9. The Sphere
10. Remedy
11. Storyteller
12. Virgin Ground

 

ノルウェーのプログレッシブ・メタルバンドの3rd。2004年にデビューし、キャリアは10年を超える、中堅どころのバンドです。前2作は国内盤が出ていましたが、今作はなし。プログレメタルとは言っても、変拍子がある訳でもなく、特別テクニカルな訳でもない、音楽的には決して特徴的なバンドではありません。僕も、今までノーマークのバンドでした。

しかしながら、このバンド、ボーカルがすごい。

 

イダ・ホークランドというボーカリスト。

 

 

最初、声だけ聴いて、男性かと思いました。男性ボーカル並にパワフルで、それでいて女性らしい伸びやかなハイトーンも持ち合わせている。低いトーンでは艶っぽく、曲に合わせて激しくシャウトすることも出来る。ひとたび彼女の歌声を聴くと、ハマること間違いなしです。

 


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ミドルテンポの曲が中心で派手さはありませんが、魅力的な歌声を十二分に活かす、メランコリックでドラマチックな楽曲が続きます。楽曲それ自体もマイナー調の曲ばかりで、北欧らしさの詰まった、唸らせる魅力が詰まったアルバムになってます。

 

#1は、シンフォニックなイントロに続き、アグレッシブな曲です。ボーカルだけじゃなくて、ギターのリフもカッコいい。サビでハーフテンポになり、壮大な雰囲気を醸し出します。シンセが入っていないのに、エピックな雰囲気もあります。

#2は、イントロのリードギターからカッコよくて、ゾクゾクします。続くAメロのボーカルも男前。サビもメロディアスで、かなり聴きやすい曲。前半のハイライトと言ってもいいような、完成度の高い曲です!

#3以降もメロディアスでカッコいい曲が続きます。下手に疾走してない分、各パートの演奏も練られていて、ボーカルの表現力も活かされています。ギターソロでは2人ともめちゃくちゃ弾きまくってる。

#4は、Aメロで一気に静かになり、その後も落ち着き気味に進行していきます。その分ボーカルも落ち着いて、繊細さも感じられます。表現力ありすぎでしょ。サビで盛り上がった後は、なんとなくポストロック的な雰囲気もあるインストパートになります。ギターソロもエモい。サビもめっちゃ悲しい。心が離れてしまった恋人の曲のようです。

似たような雰囲気の曲が続いていくのですが、それぞれの曲に色があって、少しずつ違う。アルバムとしてのまとまりの良さを感じます。#5も静と動のメリハリのある、とてもいい曲です。

そして、Youtubeで公開されている#6。シンフォニックメタル!?みたいなコーラスから始まる、悶絶必至の激情型メロディック・メタルです!個人的にはAメロの直前の、プリングのギターリフが好き。Aメロからイダさんのテンション上がりまくり、アドレナリン出まくりの歌声に鳥肌立ちっぱなし。サビのコーラスがもう。ボーカルの力量だけで名曲クラスに押し上げてると言っても過言じゃないくらい、歌声が神がかってる。ギターソロで転調して、スローテンポになりますが、最後のサビでまた盛り返します。

 

 

#7は、ドラムソロから始まり、珍しくイントロがリードギターで始まる曲。疾走はしませんが、メロスピばりにクサいメロディです。アルバム中、メロディが一番カッコいいと感じた曲。

#8は、Arch Enemyみたいなイントロから、かなりアグレッシブな曲。メロディアスさよりも激しさを強調した、このアルバムの中でもかなり目立った曲。

「The Sphere」とかいう、思わず食いつかざるを得ないタイトルの#9は、普通にミドルテンポの曲でした。このバンドも、バンド名にSphereが入ってるんですね。笑

アルバムを飾る最後の曲、#12だけ、ドラムの入らないスローテンポの優しい曲。こんな優しい曲も歌いこなすイダ嬢、さすがです。

 


 

 

ボーカリスト王国、ノルウェー。

 

てなわけで、すっかりイダ嬢の魅力にはまってしまいました。今まで女性ボーカルは聴かず嫌いなことが多かったのですが、正直、レベルが違います。ただシャウトしまくるパワフル系でもなく、オペラティックに歌い上げるゴシック系でもなく、正統派なメタルボーカリスト、という表現がぴったりのボーカリストです。

TNTのボーカル、トニー・ハーネルを筆頭に、近年ではCircus Maximusのマイケル・エリクセンやPagan’s mindのニルス・K・ルー、そしてDraculaで新譜も出したヨルン・ランデ。

本当に魅力的な歌声を持つ方がたくさんいます。

 

サウンドプロダクションもかなり良好で、メタル的なアグレッシブさもある。シンセがないバンドでありながら、北欧らしい寒さ、哀愁も感じられます。ギターの重ね方や、ハモりのコーラスの入れ方が非常に効果的だと感じます。

1st、2ndもかなり評価の高いバンドで、僕も何曲かYoutubeで聴いてみましたが、正直、この3rdでびっくりするくらい化けてます。ヨーロッパでは、もはやメロスピというのはトレンドではなくなり、メロデス・メタルコアも落ち着いてきた今、普遍的でありながら、魅力的な楽曲を作れるバンドっていうのが、かなり高い評価を受けています。その流れの中で、このバンド、Triosphereも非常に評価されているのではないかと思います。

 

派手さがないため、日本ではなかなか人気が出そうではありませんが、実力は十分なこのバンド、自信を持ってオススメしたいと思います。Spiritual Beast、国内盤の発売、是非お願いします!!!

 

 

 

オススメ曲: #2 Steal Away the Light, #6 The Heart’s Dominion, #7 As I call

 

アブラハム的オススメ度: 8.5 / 10

 



 

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