週末は六本木の国立新美術館に、どうしても行きたかったマグリット展に行ってきました。
僕は美術に造詣のある人間ではないですが、ベルギー旅行で訪れたマグリット美術館で、その独特な世界観の虜になってしまいました。非現実的で、頭の中が混乱してしまうようなモチーフと、マグリットが描く美しい空の色に惹かれ、これが芸術なんだ!と感じ、それ以来また観たいなぁと思っていたのでラッキーです。
王立博物館の隣にマグリットの作品だけを飾る美術館を作るぐらいに、本国では有名な画家ですが、ここ日本でも非常に人気があるようで、かなりのお客さんでにぎわっていました。
久しぶりの六本木ということもあって、美術館に行く前にランチしてました。
ミッドタウンにあるスペイン料理「Bodega Santa Rita」というお店のパスタパエリアランチを頂きました。ミッドタウンは上流階級の香りがするので入りづらいのですが、結構レストランが多くて、しかもしっかりした店が多くて、とても優雅です。
写真を撮り忘れましたが、このお店もミッドタウンガーデンの緑を見ながらランチが出来る席と、スペインのタブラオ(入ったことないけど)みたいなイメージの店内はともに雰囲気があっておしゃれでした。
歩いて国立新美術館に向かいます。仕事でテレビ局方面には時々行くのですが、ミッドタウン~美術館の辺りは一味違った落ち着いた雰囲気で、ゆったりとした時間が流れているんですね。
マグリットは20世紀に活躍したシュルレアリスムの巨匠であり、素人の言葉で言えば前衛的な、若干ミニマルな感じの作品を描いています。有名な作品は遠近感の妙が光る「白紙委任状」、紳士のシルエットに空を描く「上流階級」、ツイッターの鳩のモチーフになっているかもしれない「空の鳥」、そして昼と夜が同居する「空の帝国」といったものがあります。
今回130点にも及ぶ作品が展示されていて、かなりボリュームがありました。全部回るのに1時間半くらい。
初期の作品から後期の有名な作品までが網羅されていて、マグリットという人の芸術家人生がどう刻まれていったのかが分かるような、充実した美術展です。個人的には、ドイツの占領下にあった戦時中に色鮮やかな作品が多かったことが衝撃的でしたし、有名な作品が後期に集中していることもあまり知らなくて、勉強になりました。
繰り返しになりますが、多くの作品に描かれる空の色が、まさに息をのむほどに美しくて、でもそれだけじゃなくて、伝えたいものはそれ以外の部分にあるという、なんというか、自分は狭い世界に、狭い視野で生きてきたんだなぁ、と気づかされるような、そんな作品ばかりなんです。
美術を言葉で表すのが間違っているとは思うのですが、是非、美術館に足を運んで、生で「光の帝国」を見たら、その美しさに鳥肌が立つこと間違いなしです。
今月の29日まで国立新美術館で展示され、その後7月から10月まで京都の東山にある京都市美術館で展示されるようです。京都なんてルーブル美術館展と同時開催みたいになってる、ごった返しそうな感じなんですね。もう一回京都に見に行こうかなぁなんて思ったり。
優雅な休日をさらに優雅に過ごすために、乃木坂の方にある「Downstairs Coffee」でお茶をしました。なんと、ベンツのショールームに併設されたカフェなんです。
キャラメルラテを頼みましたが、とても優しい味がしました。ちなみにハートのデザインは、ミルクを少しずつ注いでいって作るもんなんですね。初めて知りました。
月曜日からは東京の端っこで過ごす、しがない社会人生活に戻っている訳ですが、たまには文化人かぶれののんびりした週末も素敵なもんです。マグリット展、本当によかった。
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